なぜスズメは減っているのか?

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今回は、スズメについて紹介したいと思います。

 

 

ここ最近、スズメが減ってきていると言われています。
なぜ減ってきたのでしょう?

 

まず、スズメが減ってきた理由を探るために、彼らのことを紹介します。

 

スズメは、日本人ならば「見たことない」ということはないであろう、誰しもに親しみのある鳥です。

 

名前の由来は、その小さい体。
その昔「メ」というのが鳥を表す言葉でした。

 

ツバメ、カモメ、スズメなどのように
「メ」がつく鳥が多いのは、このためです。

 

スズメの場合、名前の由来は「体のサイズ」「鳴き声」とされる説が多いようです。

 

体のサイズ説は、
小さな(細小「ササ」) 鳥「メ」 で、「ササメ」が「スズメ」になったとする説。

 

鳴き声説は、
「チュンチュン」鳴く 鳥「メ」で、「チュンチュンメ」が「スズメ」になったとする説ですが、こうした説は諸説あるものです。

 

 

さて、そんな彼らが巣は、ご覧になったことはありますか?

 

スズメは、ツバメほどヒトの接近を許せる鳥ではないため、人に近くても目立たないところに巣を作ります。
私たち人の家屋の様々な隙間などが、主に利用される場所です。

昔の家屋の多くは、隙間がたくさんあったため、巣を作ることができる場所も多く、スズメにとって住みやすい環境でもありました。
しかし、近代は隙間やでこぼこの少ない現代風の家屋になってきているため、巣を作る環境が少なくなり、数を減らしてきているのではないかと考えられています。

 

では、スズメが減ると、どんな影響が出る可能性があるのでしょうか。
 

昔、中国でこんな事がありました。

1958年。毛沢東の施策で「四害駆除運動」というのが行われました。
これは、人の生活に害となる生物を駆除しようという運動です。

その対象となる生物の一つに、スズメが入っていました。

スズメは、米などの農作物を食べてしまうため、害鳥として扱われていたからです。

 
この施策によってスズメは徹底的に駆除され、結果的にスズメがエサとしていたイナゴなどの昆虫類の増加を招き、農作物はかえって打撃を受けたと言われています。

 
「生態系のバランスを崩すと、ヒトにとって良くないことが起こる」という現象を
まじまじと私たちに伝えてくれることになったエピソードです。

 

生態系は複雑に絡み合ってできたものです。
意外と「風が吹けば桶屋が儲かる」ような現象が、自然界では起こり得るものです。