「この世に生まれている全ての命には意味がある」と、よく言いますね。
 

そうはいながらも、蚊は、デング熱などの病気を運ぶし、病気にならなくても血を吸われてかゆくなるし・・・

・いなくなっても誰も困らないんじゃないの?
・蚊にはいったいどんな意味があるの?

以前、ある方にそんな質問を受けたことがあります。

無論、私は環境教育者として活動する身。
蚊も地球には必要な命と考えています。

これはあくまでも私の思う考えとして、このように回答しました。

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『蚊が絶滅してもいいんじゃないか』、という点について、
おそらく蚊が絶滅してもそんなに困らないかもしれません。
ただ生態系は、もしかしたら不安定になるかもしれませんね。

例えば、地球を一台のジェット機に例えるとします。
そしてそのジェット機を支えるビス(ネジ)一つ一つが生物だとします。

翼を支えるビス、コックピットを支えるビス、車輪のビス・・・、
いろいろな場所でそれぞれのビスがしっかりパーツを支えているので、ジェット機は飛ぶことができます。

そんな時、ビスのひとつが取れたら、どうなるでしょう?
一本くらいだったら、そのすぐ隣のビスが支えてくれるので、すぐに墜落することはないでしょうね。

同じ翼のビスであっても、一本だけで支えているわけではないので、
ほかのビスが、なくなったビスの分も補ってくれます。

でも、なくなったビスの分の加重は、残ったビスが支えることになります。
すぐ隣のビスは、なくなったビスの分を支えることになるでしょう。

長距離飛んでいると、もしかしたら、ほかの加重を支えてくれていたビスが、耐えかねて折れてしまうかもしれません。

そういうことじゃないですかね。

蚊は生態系において、それよりも上の捕食者(肉食性の昆虫や鳥など)を支える存在でもあります。

蚊を食べていた捕食者は、蚊がいなくなったとき、今まで蚊を食べてお腹を膨らませていた部分の穴埋めとして、ハエなどの他の昆虫を食べることになると思います。

そうすると、ハエの数が前よりも減ることになります。
ハエが減ると、もしかしたら死んだ生物の分解が間に合わなくなって、森が汚れ、病気が蔓延したり…?
そしたら病気でシカが減って、木を食べて枯らせていた数が少なくなり、森の高齢化が進んで、今まで生息できていた生き物がいなくなったりとか・・・?

「風が吹けば桶屋が儲かる」的な理屈ではありますが、
そうやって生態系はつながっているので、蚊が絶滅することによって、
長い目で見たときに結果的に調子が狂うことがあるかもしれません。

生態系って、案外「風が吹けば桶屋が儲かる」ものです。
巡り巡って、影響を受ける可能性があります。
なので、「蚊も生態系を支えるうえで大切な存在」と言えるのではないでしょうか。

でも、もしかしたらわかりませんよ。
蚊がいなくなっても生態系はうまく回るかもしれません。もしそうなら、それは単純な進化の歴史の中で、蚊はいなくても平気な存在だったという結果論に落ちるだけなのかもしれません。

それに・・・、
もしかしたら、そもそも蚊による病気でヒトや動物が適度に死んで数を減らしていること自体が、地球の生態系を守っているともいえるかもしれません。
ヒトだって動物だって、増えすぎると地球の調子は狂うでしょうからね。
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同じものでも見る角度によって見え方が変わるものです。
ヒト視点で考えるか、自然視点で考えるかで、印象が変わりますね。

普段、人間目線で考えていることを、自然視点、
あるいは、動物としてのヒト視点として考えると、違った見え方があるかもしれません。