「ミツバチ」と「はちみつ」
今回はミツバチについてのご紹介です。
皆さんもご存知の通り、『ミツバチ』はとても有名な昆虫で、キャラクター化されていたり、ハチミツを生産してくれることでも知られています。
おそらくテントウムシと並んで、親しまれることの多い昆虫でしょう。
しかし、「ミツバチとはどんな昆虫か」と聞かれたら、「ハチミツをつくる」以外、あまり知られていないようにも思います。
そこで今回は、そんなミツバチについて、どんな性質をもった生物なのかということをご紹介したいと思います。
まず、分類についてですが、
私たち『ヒト』は哺乳類であり霊長類です。
霊長類というものは、分類の段階上 『霊長目(れいちょうもく)』 という段階に位置付けられます。
他の霊長類(サルの仲間たち)も同じです。
これと同じように、ハチは『ハチ目(はちもく)』というグループに分類されます。
そしてその『ハチ目』の中では、
「腰が細いタイプのハチ=細腰亜目(さいようあもく)」と
「腰が広いタイプのハチ=広腰亜目(こうようあもく)」に分けられています。
私たちがよく目にする、ミツバチやスズメバチ、アシナガバチなどは、
「腰が細いタイプのハチ=細腰亜目」に分類されるハチです。
そして、その私たちがよく目にするハチを大きく2つに大別すると、
「他の昆虫などを狩りするハチ=カリバチ」と
「花の花粉や蜜などを利用するハチ=ハナバチ」に分けることができます。
スズメバチやアシナガバチは、カリバチ。
ミツバチは、ハナバチに分類されます。
ミツバチにとって、花から得られる花粉や蜜は、どちらもとても大切な資源です。
花粉はタンパク源となり、
花の蜜はハチミツを作る材料になります。
ミツバチの体の中には、『蜜胃(みつい)』という器官があり、
花の蜜は、そこにため込まれて、輸送されます。
そして、花の蜜に含まれる『ショ糖』を → 『ブドウ糖』と『果糖』に分解され、巣の中の六角形の部屋『巣房(すぼう)(または育房)』に蓄え、濃縮されてハチミツになっていきます。
その後、しっかり完成したハチミツには、巣房の上に蓋がされ、異物混入を防ぎます。
私たちが完成した料理を保存するときに、ラップをかけるのと同じです。
完成したハチミツは、糖度が約80%!
とても高濃度な糖なので、雑菌が繁殖するのは、なかなか難しい環境です。
ハチミツが固まるのも、『ブドウ糖』などがしっかりあるからこそです。