おしどり夫婦ではないオシドリの夫婦
「おしどり夫婦」という言葉があります。
辞書で引くと・・・、
「仲むつまじい夫婦のこと」とされているこの言葉です。
この写真の鳥が、そんなオシドリです。
手前がオシドリのオス、奥がメスです。
寄り添っていて、とても仲良しにみえますね。
しかし、
「そうか、オシドリという鳥の夫婦は、仲がとっても良いんだね!」
と、思いきや、実はこの状況は一時的なものです。
「おしどり夫婦」という言葉生まれたのは、
この鳥の繁殖期(秋~春)、オスはメスをとても大切にし、片時も離れようとしないからと言われています。
その様子から「仲むつまじい夫婦のこと」を「おしどり夫婦」というようになりました。
しかし実際は、仲が良いのは「半年ほどの繁殖期の間だけ」で、メスの産卵が近づくと「おしどり夫婦」ではなくなり、卵が生まれた頃には、オスはメスのもとから去ります。当然、子育てには参加しません。
だからメスは、女手一つの子育て。
木の洞などの中で、ヒナを育てます。
そして翌年には、また別の相手と新しいカップルの組み合わせが誕生します。
つまり、オシドリの夫婦愛は「期間限定」。
実際は、ハトの方が長続きする夫婦のようです。